債務超過で融資を受ける方法|すぐにできる対処法と解消方法を解説

債務超過とは、企業の負債が資産を上回り、純資産がマイナスの状態を指します。
このような状況になると、金融機関からの信用が低下し、融資の審査が厳しくなるのが一般的です。
しかし、債務超過であっても適切な対策を講じることで融資を受けられる可能性はあります。
また、根本的な財務状況の改善を目指すことも重要です。
本記事では、債務超過でも融資を受ける方法と、状況を解消するための具体的な手法について解説します。

資金が足りなくなったら借りるのではなく、根本的な原因をつぶさなければいつまでも資金繰りに苦しむことになります。早めにご相談ください。
1. 債務超過とは?
債務超過は、企業が所有する総資産をすべて売却しても負債を返済できない状態を指します。
財務諸表上では純資産がマイナスで表示され、これは企業の財務基盤が弱体化していることを示します。
債務超過の主な原因は以下になります。
- 売上減少や利益率の低下
- 設備投資や事業拡大の失敗
- 過剰な借入による利息負担の増加
- 不採算事業の継続
この状態が続くと、金融機関の信用評価が低下し、新規融資を受けることが困難になります。
2. 債務超過でも融資を受ける方法
債務超過の企業が融資を受けるためには、金融機関に対してリスクを軽減する材料を提供することが重要です。
以下に具体的な方法を挙げます。
(1) メインバンクとの交渉
取引のあるメインバンクに対して経営改善計画を提示し、以下のような柔軟な条件を引き出すことを目指します。
- 追加融資:運転資金や再建資金の確保。
- 返済条件の緩和(リスケジュール):返済期間の延長や返済額の減額。
メインバンクは、取引実績があるため新規金融機関よりも交渉が進みやすいことが期待されます。
(2) 日本政策金融公庫や信用保証協会を活用する
日本政策金融公庫や信用保証協会は、中小企業の資金調達を支援するための機関であり、財務状況が厳しい企業にも対応する場合があります。
日本政策金融公庫では、経営改善や再建を支援する特別な融資制度を利用できます。
信用保証協会は、金融機関がリスクを負担する代わりに保証を提供する仕組みを持ち、これにより融資の可能性を広げることができます。
(3) 補助金や助成金の活用
国や自治体が提供する補助金や助成金を活用することで、負債を増やさずに資金を確保することができます。
特に中小企業向けの「経営改善補助金」などが該当する場合があります。
(4) 個人保証や担保を提供する
債務超過の企業が融資を受ける際、最も一般的な方法が個人保証や担保の提供です。
- 個人保証:経営者が自身の資産を保証にすることで、金融機関がリスクを軽減できます。
- 担保提供:企業や経営者が保有する不動産や設備を担保に差し出すことで、融資のハードルを下げることが可能です。
(5) ファクタリングによる資金調達
売掛債権をファクタリング会社に売却することで、短期的な資金を確保する方法です。
この方法は、借入ではないため金融機関の審査を受ける必要がありません。
ただし、ファクタリングを行うことで、その後の資金繰りに悪影響を及ぼしますので、良い選択肢とはいいがたいです。

個人保証や担保、ファクタリングは非常にリスクの高い方法ですので推奨はいたしません。
3. 債務超過を解消するための方法
融資を受けると同時に、債務超過の状態を解消するための取り組みも必要です。
以下はそのための主な方法です。
(1) 資本増強
増資:新たな投資家や株主から出資を募ることで、純資産を増加させる。
デットエクイティスワップ(DES):債権者との交渉により、借入金を株式に転換して負債を削減します。
(2) 不採算事業や不要資産の整理
不採算事業の撤退:利益率の低い事業を縮小または撤退し、経営資源を利益率の高い事業に集中させる。
不要資産の売却:遊休資産や不要な設備を売却し、得た資金を負債の返済に充当します。
(3) コスト削減
固定費や変動費を見直し、支出を最小化します。
- 固定費削減:人件費やオフィス維持費の見直し。
- 変動費削減:購入コストの削減や仕入れ先の見直し。
(4) 経営計画の見直し
経営計画を具体化し、目標とする収益改善策を策定します。
- 販売戦略や価格設定の見直し。
- 新たな市場やサービス展開の検討。
(5) 専門家の活用
外部の経営コンサルタントや会計士に依頼し、現状分析と改善計画の策定をサポートしてもらいます。
専門家の客観的な視点により、抜本的な改革が進むことがあります。
4. 債務超過に取り組む際のポイント
・早期の対策が重要
債務超過の兆候が見えた時点で迅速に対応を開始することで、リスクを最小限に抑えることが可能です。
・透明性の確保
金融機関や取引先に対して財務状況や経営改善計画を誠実に説明し、信頼を得ることが重要です。
・段階的な実行
一度にすべてを解決しようとするのではなく、短期、中期、長期の目標を設定して段階的に取り組むことが効果的です。
5. まとめ
債務超過は企業経営にとって深刻な状況ですが、適切な対策を講じることで、融資を受ける道や財務状況の改善を図ることが可能です。
すぐに実行できる方法としては、個人保証や担保提供、ファクタリング、日本政策金融公庫や信用保証協会の活用などがあります。
一方で、根本的な解消を目指すには、資本増強や不採算事業の整理、コスト削減などを計画的に進めることが求められます。
債務超過の状態から脱出するためには、早期の対応と計画的な取り組みが鍵です。
経営者として状況を正確に把握し、適切なサポートを受けながら健全な経営基盤を構築していきましょう。
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